お仏壇の品質
材質
唐木仏壇と呼ばれるものの材料は
黒檀や紫檀等を使用する場合が多いですが
全部ではありません。
中には黒檀調など
黒檀使用率が0%というものもあります。
現在は不当表示が規制されている為
偽る業者は少なくなってはいますが
ほんの一部分だけ少量の黒檀を使用しているだけで
黒檀と表示することもできますし
「本黒檀使用」などの誇張表示をする場合もありますので
お選びの際には良く確認されることをお勧めします。

近年、お仏壇の産地、材料の不当表示や不当価格表示をなくす目的にて設立されました仏壇公正取引協議会の取り決めでは、消費者の方々にわかりやすいように「張」は薄板張、「練」は厚板張という表示に統一されました。
仏壇公正取引協議会公式HPはこちらから
日本製のお仏壇と海外製のお仏壇
海外製のお仏壇は以前は塗装の割れや扉が取れる
などの問題が多々発生しておりましたが
最近では外国工場の技術も向上した為
問題は少なくなっています。
国産品との違いとして使用される木材の種類や乾燥方法
または職人さんの技術レベルや製造に関わる姿勢などにより
国産の方が品質的に安定していて耐久性も高いと考えられます。
生産地表示の新しい基準
○純国産
製材、彫刻、部品作成、組み立てなど全ての工程を国内工場にて行ったもの
○国産
彫刻、組子等の一部の部品を海外工場で作成し
その他全てを国内工場にて作成したもの
○準国産
海外工場にてある程度部品を作成し、組み立て、最終仕上げ、
もしくは最終塗装のみ国内工場にて行い完成させたもの
(製作比率に幅があります)
※国内工場にて完成させれば「国産」の表示が許される為
国産品として販売されている場合があります。
○海外製 組み立て完成まで全て海外工場にて作成したもの
黒檀・紫檀の種類
黒檀・紫檀と呼ばれる材料にはいろいろな種類が有ります。
黒檀を例にとりますと
古来より黒檀として珍重されている縞黒檀とは
入手が困難で高価なインドネシア産の
『スラウェシエボニー』の事を言います。
国産品はこの縞黒檀を使用している場合が多いです。
しかし海外製のお仏壇はコストダウン(安く作る)を最優先するため
類似で安価な カリマンタン、マルク、アマラの材を
マレーシア等から輸入して使用する場合が増えつつあります。
材の乾燥
黒檀や紫檀などの銘木材料は適切な乾燥がなされないと
製品化した後に狂いが発生しやすくなります。
従来より日本の工場では、最善の状態の材料を使用するために
長い年月を費やし材料を自然乾燥させてきました。
しかし海外製のお仏壇は
機械による強制乾燥させた材料を使用する場合が多いため
反ったり割れたりする可能性は国産品の方が少ないと言えます。
木工は日本の誇る文化
木造の歴史と文化をもつ日本では
木材の使い方や木工技術が職人さんの
※徒弟制度などにより脈々と伝えられてきました。
その材料の持つ特性を活かし
狂いにくく芸術性の高い木工製品を造る技術は世界でも有数です。
適材適所に優れた材料を使用する職人技(目利き)や
お仏壇を丁寧に作り上げようとする方々の想いで完成されたのが国産品です。
※徒弟制度とは・・・ 師匠のところに住み込み、技術を習得する制度(無給料)